1棟の家で瓦は何種類使われるでしょうか?

2023年8月8日火曜日

屋根のこと 瓦のこと

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毎度どうもこんにちは!!!

なんか最近『遮熱瓦』だの『瓦の強さ』だの、小難しい話ばかり配信していたので

今日は初心に帰って、『瓦って面白いのよ』っていう感じで

「知ってた!?1棟の家で使われる瓦の種類」 の内容でお届けします。


今日は切妻屋根の変化形、招き屋根の実物件で検証してみます!!

(今後寄棟屋根、切妻屋根も更新していきますね☆)



まずは、平部から


まずは平部を構成する瓦から見ていきます♪




今回の物件では計3種類の瓦が使われています
ちなみに使われている瓦はスーパートライ110スマートです。※他施工事例はこちらから

■桟瓦(さんがわら) ・・・ 大部分を占めるものですね。100㎡の屋根で1,150枚程度使われます。
■半瓦(はんがわら) ・・・ 桟瓦の半分サイズのものです。
瓦は右から左に葺きます。また千鳥葺きといって、上段の瓦は半分ズラして葺いていくので一段毎に半瓦が入ってきます。
※瓦のタイプによっては半瓦右・左と2種類存在しますが、スマートは右・左の区別がなく、半瓦1種類です。
※現場によっては桟瓦を半分にカットして使う場合もあります。
■雪止瓦(ゆきどめがわら) ・・・ その名の通り、雪を止めるものですね。


※雪止瓦をどんな配置で入れていくかは地域差があります。いれない地域もあります。おいおいブログ化しますね。





そして、袖部(ケラバ部)




袖は単純ですね。右・左の2種類です

ちなみに今回はスマートのオリジナル仕様の一体袖が使われています。

■一体袖右(いったいそでみぎ)  ・・・ 屋根の右側についています。

■一体袖左(いったいそでひだり) ・・・ 屋根の左側についています。

ちなみに、一体袖はないのですが、一般的な袖瓦では一番軒先先端には角瓦(かどがわら)、最上段には寸長袖瓦(すんながそでがわら)という瓦もあるので
左・右2種類×袖・角・寸長3種類で6種類もの瓦が使われることがあります!!!!!ビックリ( ゚Д゚)


最後に、棟部


棟部は本体と左右の計3種類です

ちなみに今回はスッキリとしたスマートにぴったりなF2冠というものが使われています。

■冠瓦(かんむりがわら)  ・・・ 本体の部分です。

■巴 紐無(ともえ ひもなし) ・・・ 棟の端のうち、エンド部分につきます。※鶴弥の正式名称としては「F1巴紐無(切り欠きなし)」です。

■巴 タマブチ付(ともえ たまぶちつき) ・・・ 棟の端のうち、スタート部分につきます。※鶴弥の正式名称としては「F2巴(切り欠きなし)」です。



※「巴 タマブチ付」のタマブチを落として「巴 紐無」として使うこともできます。
※袖と棟がぶつかる部分には冠瓦を使う場合もあります。


ここでポイント2つ!
「タマブチ」とは? → 一段下がった部分。瓦同士の重なり部分にあたり、水を瓦裏に回らないようにしてくれています。









 








「紐」とは? → 一段上がった部分。これも瓦同士の重なり部分に当たります。











ということで、結果発表!!!!



平部:3種類 + 袖部:2種類 + 棟部:3種類 = 今回の検証物件(招き屋根)では8種類の瓦が使われていました!



すっきりとシュッとした屋根でも8種類の瓦が使われているんですね♪

多いと思った?少ないと思った??

「何種類の瓦が使われているでしょう?!」はシリーズとしてお送りします♪

次回もお楽しみに☆



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株式会社鶴弥 営業企画部の牧野です。 愛知県半田市に本社を構え、陶器瓦の製造・販売をしています。 家づくりのご参考になる屋根情報を掲載しています。

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